第52章

研究室に籠もりがちな魔法使いとして、アリシアは昔から「自分は魔法研究以外のことが致命的に不得手なだけだ」と言い張り、面倒ごとには自分から近づかないようにしてきた。

けれど実際のところ、二百歳の彼女は他人の目には「扱いづらくて、妙に変わった、しかも手に負えないほど強い魔法使い」だった。いまみたいに、ちょっと抜けている程度の可愛げのある話ではない。

二百歳の聖魔導師アリシアは、傲慢で、冷淡で、ひどく孤独だった。愛している魔法以外のあらゆるものに興味がなく、気づけば十年近く、自分の魔法塔から一歩も外へ出ていなかったほどだ。

――それが、いまの彼女はどうだ。

同年代の少女より少し大人びて見え...

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